大気圧プラズマ源の研究

概要

近年プラズマは表面処理、汚染処理等の様々な分野に応用されており、処理速度の向上、作業工程の軽減という観点から大気圧プラズマ源の研究が盛んに行われている。

Micro-hollow cathode discharge(MHCD)は高電流密度を得ることができ、さらに大気圧下で安定なグロー放電を生成できるという特徴を持つ。

                                

  図1 円筒形状並列MCS放電電極

その反面、MHCD単一では体積が微小であるため、複数のMHCDプラズマを並列動作させ第三の電極との間にグロープラズマを発生させる並列 Micro-hollow cathode sustained (MCS) 放電の研究を行い、大気圧・大容積プラズマ源の開発を目指している。また、MHCDを円筒形に並列配置し、第三の電極となる円筒中心軸上に配置した細線との間で放電を行う円筒形並列MCS放電を提案しており、それによるプラズマの生成を行っている。

 装置の小型化と作成工程の簡略化を目的としてバラスト抵抗の作成方法を検討している。MHCD電極のバラスト抵抗として抵抗素子の代わりに導電性材料を用い、導電性材料を電極と接触するように配置することで装置の小型化と作成工程の簡略化に取り組んでいる。

 

図2 16並列大気圧MCS放電プラズマの写真

現在の研究状況

  • 大気圧下での16並列MCS放電に成功
  •  バラスト抵抗に導電性材料を用いることで装置の小型化に成功